2021.03.31

くりかえす世界
著者名:
橋本 雄(編)、宮嶋 俊一、和田 博美、水溜 真由美、佐野 勝彦、 小杉 康、佐藤 健太郎、武田 雅哉、金沢 英之、 平沢 和司(分担執筆)
文学院・文学研究院教員:
金沢 英之(名誉教授) かなざわ ひでゆき
小杉 康(名誉教授) こすぎ やすし
佐藤 健太郎 さとう けんたろう 教員ページ
佐野 勝彦 さの かつひこ 教員ページ
武田 雅哉(名誉教授) たけだ まさや
橋本 雄 はしもと ゆう 教員ページ
平沢 和司 ひらさわ かずし 教員ページ
水溜 真由美 みずたまり まゆみ 教員ページ
宮嶋 俊一 みやじま しゅんいち 教員ページ

内容紹介

再生、再生産、再帰、回帰、循環、あるいは再現。こうした〈くりかえし〉は、この世に溢れています。そうした〈再〉をめぐる様々な事柄やその意味を、文学や歴史、科学の世界にたどってみたら、さあ、何が見えてくるでしょうか。本書を読めば、ただ単にくりかえすだけではない、複雑な事情や状況に気づくことができるでしょう。北大文学研究院が主催する、最後の公開講座で解き明かされた諸論稿を書籍化。

著者からのコメント

本書の宮嶋俊一先生の講義・論文で知った森山直太朗さんの《生きてることが辛いなら》に、「歴史は小さなブランコで 宇宙は小さな水飲み場」というフレイズが出てきます。

みなさん、ブランコに乗ったことがありますよね。ブランコは、くりかえし行き来しているだけのようでいて、漕いでいると、不思議と気分が変わるような気がしませんか? これって、まさしく「歴史はくりかえす」なんです。歴史学を奉ずる編者の独断で選んだカバー写真ですが、本書の特徴をよく表してくれている絵だと思っています。

――というわけで、ぜひ本編を一度ならず〈くりかえし〉お楽しみください。

ISBN: 9784832934115
発行日: 2021.03.31
体裁: 四六判・306ページ
定価: 本体価格2,800円+税
出版社: 北海道大学出版会
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

はしがき(橋本 雄)
第1章 諸宗教における死と再生をめぐって(宮嶋 俊一)
第2章 甦れ脳細胞! — 運動の効果とニューロジェネシス(和田 博美)
第3章 トラウマ記憶と反復 — カート・ヴォネガット『スローターハウス5』(水溜 真由美)
第4章 知能と再帰 — アラン・チューリングの機械観(佐野 勝彦)
第5章 奄美と縄文 — 「再葬」をめぐる考古学の冒険(小杉 康)
第6章 レコンキスタ — 中世イベリア半島の「再」征服(佐藤 健太郎)
第7章 〈再〉遊記の大冒険 — あのひとたちはその後……(武田 雅哉)
第8章 くりかえす世界の/と物語 — 『SSSS.GRIDMAN』から考える(金沢 英之)
第9章 階層は再生産されるのか — 調査データから格差社会を考える(平沢 和司)
あとがき(橋本 雄)