2017.06.23

悩める人間

人文学の処方箋
著者名:
仁平尊明(編)、宮嶋俊一、北村清彦、小倉真紀子、権錫永、竹内康浩、後藤康文、近藤浩之、河原純一郎、櫻井義秀
文学院・文学研究院教員:
小倉 真紀子(元教員) おぐら まきこ
河原 純一郎 かわはら じゅんいちろう 教員ページ
北村 清彦(名誉教授) きたむら きよひこ
権 錫永 くぉん そぎょん 教員ページ
近藤 浩之 こんどう ひろゆき 教員ページ
後藤 康文(名誉教授) ごとう やすふみ
櫻井 義秀 さくらい よしひで 教員ページ
竹内 康浩 たけうち やすひろ 教員ページ
仁平 尊明(元教員) にへい たかあき
宮嶋 俊一 みやじま しゅんいち 教員ページ

内容紹介

世に悩みの種はつきものです。一挙解消の妙薬は処方できませんが、古今東西の文学や思想、歴史、社会科学の最新知見から、文学部の講師陣が《悩める人間》というテーマにせまります。悩みについて知れば、人生を豊かにするヒントが見つかるかも。
 
(文学研究科ライブラリ15)

著者からのコメント

経済的な苦しさ、人に認められない辛さ、愛する人との別れ、体や心の不調など、人生に悩みは尽きません。しかし、誰の心にも悩みは生まれてくるものです。本書を読み返してみますと、悩む心は創造する力の源になっていて、その結果、私たちの社会を豊かにしているように思います。
 本書は、北海道大学大学院・文学研究科で平成28年度に開催された公開講座「悩める人間 ―人文学で四苦八苦(シックハック)―」をまとめたものです。公開講座では、一回ごとに講師が入れ替わって、様々な話題が提供されました。各回の講師が本書の執筆者となっています。
(あとがきより抜粋)

ISBN: 9784832934009
発行日: 2017.06.23
体裁: 四六判・272ページ
定価: 本体価格2,400円+税
出版社: 北海道大学出版会
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

はしがき
第一章 宗教は悩みにどう向き合うか〔宮嶋俊一〕
第二章 作家(アーティスト)はつらいよ〔北村清彦〕
第三章 平安文人官僚の切なる昇進の願い
―小野道風と菅原文時〔小倉真紀子〕
第四章 新しい社会原理の模索
―三木清と国体イデオロギーの接点〔権錫永〕
第五章 書くべきか、書かざるべきか
―マーク・トウェインの悩み〔竹内康浩〕
第六章 僥倖がもたらした苦悩と絶望
―竹取の翁の人生を考える〔後藤康文〕
第七章 是か非か、悩んだ果てに
―荘子の悩み〔近藤浩之〕
第八章 思考抑制
―忘れようとすると逆効果〔河原純一郎〕
第九章 学生相談に見る現代若者の悩み〔櫻井義秀〕
あとがき