内容紹介
北大・文化人類学研究室の教員3名が分担執筆した現代人類学の入門書です。執筆者それぞれが自分のフィールドで学んだことを、それぞれの視点、身体、動物、生命をキーワードにして描きました。単なる人類学の教科書ではなく人生に役立つ知恵が詰まった一冊、ぜひ多くの人に読んでいただければと思います。
著者からのコメント
ケイトリン・コーカー
人類学は人類学者にとっての「当たり前」を問い直すことから始まるといえますが、本書のプロジェクトは教科書そのものの「当たり前」を問い直すことから始まっていると思います。担当した第一部では、主に人種概念の歴史、実践としてのジェンダー、心身二元論では捉えきれない身体経験に関わる人類学的な研究を提示していますが、これらのテーマは人類学にとって必要な「知識」だけではなく、現代社会で生きる上で力になる「知恵」だと思って書きました。
山口 未花子
「人」類学なのになぜ「動物」なのか、少し不思議に思うかもしれません。しかし人は動物であり、動物は私たちの生活世界に欠かせない存在であること、そして人と自然を結ぶ役割も果たしてくれることを考えれば、むしろ動物について考えることを抜きにして人とは何かを考えることはできないのではないか、そんな視点から人類学を捉え直すことを目指しました。
小田 博志
「授業が終わっても、大学を卒業しても持っておきたい本!」をコンセプトに手づくりしたのがこの本です。3人の著者が、それぞれのフィールドで体感して、考え、自分の言葉で表現した「智慧」がつまっています。この本から広がる風景をぜひご覧ください。
外部リンク
〔出版社〕ナカニシヤ出版の紹介ページ