内容紹介
「大自然に育まれた伝統知を描く」
シベリアをフィールドとする研究者が見たシベリア先住民の文化とそれをとりまく環境を、食べ物という身近な題材を通して紹介する。
著者からのコメント
本書にはウデへ(沿海地方)、ナーナイ(ハバロフスク地方)、ウルチャ(ハバロフスク地方)、ニヴフ(サハリン州)、イテリメン(カムチャッカ地方)、アリュートル(カムチャッカ地方)、エウェン(サハ共和国)、ユカギール(サハ共和国)、ヤクート(サハ共和国)、ドルガン(クラスノヤルスク地方)、トゥバ(トゥバ共和国)、セリクープ(トムスク州)という12の民族が登場します。メディアで紹介される先住民の文化は、西欧社会と比較して珍奇な点だけが強調されがちですが、本書では長年にわたりシベリア先住民と交流してきた言語学者や口承文芸学者が、できるだけ偏見にとらわれない視点からこの地域の文化的多様性とその魅力を伝えようと心がけました。「寒い」とか「白い」というような典型的な厳冬期のシベリアだけでなく、色鮮やかで美しい夏や秋のシベリア、豊かな自然の中で生きてきたシベリアの人々についても知っていただければ幸いです。
外部リンク
〔出版社〕東海大学出版部の紹介ページ
〔書評〕極寒の地の豊かな食文化『新潮45』5月号