2016.03.20

シベリア先住民の食卓

食べものから見たシベリア先住民の暮らし
著者名:
永山ゆかり・長崎郁'(編)
文学院・文学研究院教員:
永山 ゆかり(元教員) ながやま ゆかり

内容紹介

「大自然に育まれた伝統知を描く」
 
シベリアをフィールドとする研究者が見たシベリア先住民の文化とそれをとりまく環境を、食べ物という身近な題材を通して紹介する。

著者からのコメント

本書にはウデへ(沿海地方)、ナーナイ(ハバロフスク地方)、ウルチャ(ハバロフスク地方)、ニヴフ(サハリン州)、イテリメン(カムチャッカ地方)、アリュートル(カムチャッカ地方)、エウェン(サハ共和国)、ユカギール(サハ共和国)、ヤクート(サハ共和国)、ドルガン(クラスノヤルスク地方)、トゥバ(トゥバ共和国)、セリクープ(トムスク州)という12の民族が登場します。メディアで紹介される先住民の文化は、西欧社会と比較して珍奇な点だけが強調されがちですが、本書では長年にわたりシベリア先住民と交流してきた言語学者や口承文芸学者が、できるだけ偏見にとらわれない視点からこの地域の文化的多様性とその魅力を伝えようと心がけました。「寒い」とか「白い」というような典型的な厳冬期のシベリアだけでなく、色鮮やかで美しい夏や秋のシベリア、豊かな自然の中で生きてきたシベリアの人々についても知っていただければ幸いです。

〔関連イベント〕プラス1ピースの読書会 Vol.6 開催案内開催報告

ISBN: 9784486020899
発行日: 2016.03.20
体裁: A5判 206ページ
定価: 本体価格3,800円+税
出版社: 東海大学出版部
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

第1部 魚
第1章 サケ
第2章 サケの心臓
第3章 熱い燻製
第4章 干し魚
第5章 魚の王国アムール河
第6章 魚のうまみだけで作る正統派のスープ
第7章 イクラ
第8章 海の魚と川の魚
第9章 貝
第2部 肉
第10章 トナカイ
第11章 トナカイを食べ尽くす
第12章 馬
第13章 湧き水の大地には羊の血を流さない
第14章 熊
第15章 ヘラジカ
第16章 アザラシ
第17章 アザラシ
第18章 食べられる鳥、食べられない鳥
第19章 ライチョウ
第20章 カモメの卵
第3部 植物
第21章 米とクロユリ
第22章 植物の根
第23章 ベリー
第24章 ヤナギラン
第25章 ベリー
第26章 ユカギール人が一番好きなベリー
第27章 アムール流域の食用植物
第28章 植物あれこれ
第29章 ベニテングタケ
第4部 乳製品・小麦粉ほか
第30章 乳製品
第31章 干し草集め
第32章 小麦粉料理
第33章 ツンドラのパンとツンドラの教え
第34章 嗜好品いろいろ
第35章 ヤナギランのクリーム