内容紹介
朝鮮通信使400年を記念して、2007年12月、九州国立博物館で開催された国際シンポジウムおよびその後の研究成果を、一書にまとめたもの。中近世日朝(韓日)関係史にかかる研究史や史料論、個別研究など、日本・韓国の多くの研究者が寄稿している。とくに現地踏査(フィールドワーク)を反映した論稿が数多く、本書及びシンポジウムに寄稿・参加した研究者の質・量ともに、類書には例を見ない規模を誇る論文集となった。
著者からのコメント
自分の前職場である九州国立博物館で、主導的に行なった最後の仕事と言ってよいでしょう。総勢約30名の日韓の研究者(考古学や美術史学も含む)を一堂に集め、一般聴衆の方々に最新の学問的成果をわかりやすく伝えることが、主たるコンセプトでした。ただ私自身、開催前夜には北海道大学に赴任していたので、札幌から福岡にいろいろとお願い事や指示出しをしていたのを懐かしく思い出します。本当に多くの方々のご協力・ご助力によって盛況の内に終えることができました。ありがとうございました。
そして当該シンポジウムは、「朝鮮王朝実録を読む会」(東京/30周年)や「世宗実録研究会」(福岡/10周年)、韓日関係史学会(韓国/15周年)の周年記念事業という位置づけもあり、これだけの研究者が一所に集う機会も稀であることから、記念論集に結実させることに致しました。行きがかり上、私も編者に名を連ねさせていただき、さらに本学文学研究科から助成金も頂戴しました。これまたありがたいことです。
中近世(室町~江戸)の日朝(韓日)関係史の到達点を知る上で、まず参照すべき一書だと自負しています。是非とも実際に手にとって、気になるところから読んでみて下さい。
外部リンク
〔出版社〕校倉書房の紹介ページ