2026.5.18

プラスミュージアム

地域文化資源としての博物館論
著者名:
編著 卓彦伶 今村信隆 佐々木亨
共著 佐久間大輔 西澤真樹子 栗原祐司 磯崎亜矢子 源由理子 石川直章 矢野真志 志賀健司 魏雯君 杉浦幸子 日野陽子 岡部兼芳 山口一樹
文学院・文学研究院教員:
今村 信隆 いまむら のぶたか 教員ページ
佐々木 亨(名誉教授) ささき とおる
卓 彦伶 たく げんれい 教員ページ

内容紹介

ミュージアムに異分野の知見を「足す」こと、社会や地域の課題にミュージアムを「足す」こと。本書は、「北海道大学プラス・ミュージアム・プログラム」の3年間の成果をもとに、地域社会、福祉、観光、評価、協働などの多様な実践を通じて、文化資源としての博物館の可能性と、今後のミュージアムのあり方をともに考えます。

著者からのコメント

本書は、2022年度から2024年度にかけて実施した文化庁助成事業「北海道大学プラス・ミュージアム・プログラム」(ミュージアムにおける異分野との「対話」と「寄り添い」を通じた人材育成事業)の成果をもとに編んだものです。
本プログラムでは、ミュージアムが社会のさまざまな課題とどのように向き合い、異分野の専門知や地域の実践とどのように対話しうるのかを、参加者とともに考えてきました。
「プラス・ミュージアム」という言葉には、ミュージアム「に」新たな知や視点を加えること、そして社会や地域の課題にミュージアム「を」加えて考えること、その両方の意味を込めています。本書に収めた各章は、完成された方法論を提示するというよりも、現場で生まれる問いを共有し、次の実践へと手渡していくための記録です。
本書が、ミュージアムに関わる方々だけでなく、地域文化、教育、福祉、観光、まちづくりなどに携わる多様な方々にとって、文化資源としてのミュージアムの可能性を考えるきっかけとなれば幸いです。

ISBN: 9784880656007
発行日: 2026.5.18
体裁: A5
定価: 本体価格3,200円+税
出版社: 水曜社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

[第Ⅰ部 向く、めざす―組織の使命と運営]
概説 佐々木 亨
第1章 「寄り添い」という行為−関係性の更新と自己目的化(佐々木 亨)
第2章 使命と共感なくして博物館の発展はない(佐久間 大輔)
第3章 博物館とともに歩むNPO、そのお財布の増やし方(西澤 真樹子)
第4章 地球の宝を守れ-国立科学博物館のクラウドファンディング(栗原 祐司)
第5章 小樽芸術村におけるロジックモデル作成のプロセス(磯崎 亜矢子)
第6章 評価における対話がもたらす組織風土への影響
―組織マネジメントに「対話」の評価を足す(源 由理子)

 

[第Ⅱ部 ひらく、つむぐ―地域社会での価値とは]
概説 卓 彦伶
第7章 地域とともにつむぐミュージアムの社会的価値
―プラス・ミュージアム・プログラムにみる「ひと」の力(卓 彦伶)
第8章 まちの「黒衣」をめざして
―観光地の公設博物館の生存戦略(石川 直章)
第9章 面河山岳博物館の活動と小規模博物館による分野横断連携の可能性(矢野 真志)
第10章 多様なネットワークで生存・進化せよ
―でっかい北海道、ちっちゃい館の連携活動(志賀 健司)
第11章 異文化理解の場としての博物館(魏 雯君)

 

[第Ⅲ部 問い、続ける―ミュージアムであるということ]
概説 今村 信隆
第12章 共感するミュージアム〈寄り添い〉でつなぐ、〈対話〉でひらく(杉浦 幸子)
第13章 「アートの出来事」が生まれるために
―見えない・見えにくい人と見える人がともにみることについて(日野 陽子)
第14章 はじまりの美術館これまでの10年と現在地(岡部 兼芳)
第15章 夕張市美術館のコレクションと人びとの語り
―拠点複合施設りすたでの展覧会を通じて(山口 一樹)
第16章 ミュージアムのフロントライン
-共感と創造の場であるために(今村 信隆)