2012.09.01

偽りの外交使節

室町時代の日朝関係 <歴史文化ライブラリー>
著者名:
橋本 雄
文学院・文学研究院教員:
橋本 雄 はしもと ゆう 教員ページ

内容紹介

15世紀半ば、突如として日朝通交の舞台に登場した偽の外交使節たち。
彼らは何者か、そしてその目的とは? 新しい中世日朝関係史。
 
(版元Websiteより)

著者からのコメント

 子どもの頃から推理小説が大好きで、小学生時代にはすでに横溝正史などを読破していました。
 そんな偏った私見によれば、歴史学の最大の魅力は、「謎解き」にあります。それが過去の人間の生き様を解き明かし、自分たちの足下を見つめ直す材料になしうるのだとしたら、なんと素晴らしいことではないでしょうか!
 無類のニセモノ好きを自任する私が、卒論以来、精魂込めて雕琢してきた日朝関係史上の偽使論(偽使を暴き出す研究)を、ようやく一般書として上梓することができました。それが、本書です。一見するに(いや何度読み返しても)陰謀史観ならぬ妄想史観に過ぎぬ、と思われるかもしれません。が、私の推理が正しいかどうか、ぜひ検証してみて下さい。怪盗Yからの挑戦状です(内容よりも、ヴォリュームが結構大変かも……なお、ネタ本ともいうべき学術論文集『中世日本の国際関係――東アジア通交圏と偽使問題』(吉川弘文館、2005年)がつい最近(2014年5月)重版となりました! ありがたいことです)。
 とくにミステリ好きの方の、御感想・御意見をお待ちしています。

ISBN: 9784642057516
発行日: 2012.09.01
体裁: B6判 203ページ
定価: 本体価格1,700円+税
出版社: 吉川弘文館
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

中世のたくましい倭人たち――プロローグ
偽使の登場
室町幕府の朝鮮外交
文化交流と偽使問題
日朝牙符制のくびき
偽使問題から世界史へ――エピローグ