内容紹介
祈りとは何か、そして宗教とは何か。宗教現象学の古典であるハイラーの『祈り』を読み解き、批判的継承の先に宗教研究の新たな可能性を模索した労作。邦書では初となるハイラーの本格的研究である。『祈り』の分析を通じ、宗教現象の類型論や宗教史の問題、さらに宗教概念の問題を論じることで、宗教研究のあり方をあらためて問い直す。「祈り」があらためて注目されつつある現代において、祈り研究の古典に向き合う意味は大きい。
著者からのコメント
本書は「祈り」そのものについて論じたものではなく、「祈り」研究のあり方について、ハイラーの『祈り』の分析を通じて、考えてみたものです。一見、遠回りのように思えますが、こうした作業を通じて、「祈り」とは何か、そして「宗教」とは何かをきちんと考えていくことができるようになると思っています。博士論文をベースとしていますので、専門外の方には、少しとっつきが悪いかもしれませんが、序章を読んでいただければ、宗教を「研究」するとはどういうことか、少しだけわかって頂けるのではないかと思います。
外部リンク
〔出版社〕ナカニシヤ出版の紹介ページ