内容紹介
アイルランド系、デンマーク系、ロシア系ドイツ人、華人、ヒスパニック等、移民集団の移動の歴史、空間的広がりはどのように折り重なってアメリカの基層文化を形作ってきたのか。アメリカ地誌を、各移民集団の多様な文化の残存、移民博物館、移民文化の観光資源化に焦点を当て、グローバルな地理学的な枠組みにおいて、読み解きなおす試みの書。
著者からのコメント
本書では,アメリカ合衆国の多様な移民エスニック集団とその有形/無形の移民博物館を取り上げています。大学院生時代,科学研究費のプロジェクトに混ぜていただいた際の成果物の一つです。シカゴ市でのフィールドワークに基づき,第5章「シカゴの移民博物館―移民と移民街の記憶―」のほか,コラム3「シカゴ市の都市政策と移民街の観光地化」を執筆しました。20世紀初頭に都市研究が誕生した地であるシカゴ市では,アメリカ合衆国でも屈指の数の移民エスニック集団の人々が暮らしてきました。現在では,消失した移民街も少なくありませんが,移民博物館として,彼・彼女らの移住の足跡が残され,現代に伝えられています。
外部リンク
〔出版社〕学文社の紹介ページ