2018.3.30

移民社会アメリカ記憶と継承 

―移民博物館で読み解く世界の博物館アメリカ―
著者名:
矢ケ﨑典隆 編 石井久生 浦部浩之 大石太郎 加賀美雅弘 髙橋昂輝 根田克彦 山下清海 山根拓 著
文学院・文学研究院教員:
髙橋 昂輝 たかはし こうき 教員ページ

内容紹介

アイルランド系、デンマーク系、ロシア系ドイツ人、華人、ヒスパニック等、移民集団の移動の歴史、空間的広がりはどのように折り重なってアメリカの基層文化を形作ってきたのか。アメリカ地誌を、各移民集団の多様な文化の残存、移民博物館、移民文化の観光資源化に焦点を当て、グローバルな地理学的な枠組みにおいて、読み解きなおす試みの書。

著者からのコメント

本書では,アメリカ合衆国の多様な移民エスニック集団とその有形/無形の移民博物館を取り上げています。大学院生時代,科学研究費のプロジェクトに混ぜていただいた際の成果物の一つです。シカゴ市でのフィールドワークに基づき,第5章「シカゴの移民博物館―移民と移民街の記憶―」のほか,コラム3「シカゴ市の都市政策と移民街の観光地化」を執筆しました。20世紀初頭に都市研究が誕生した地であるシカゴ市では,アメリカ合衆国でも屈指の数の移民エスニック集団の人々が暮らしてきました。現在では,消失した移民街も少なくありませんが,移民博物館として,彼・彼女らの移住の足跡が残され,現代に伝えられています。

 

ISBN: 9784762027857
発行日: 2018.3.30
体裁: A5判・308ページ
定価: 本体価格 3000円+税
出版社: 学文社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

第1章 世界の博物館アメリカ―視点と方法 矢ケ﨑典隆
第2章 移民博物館が描くアメリカ地誌 矢ケ﨑典隆
第3章 メイン州北部におけるフランス系住民のアイデンティティとアカディアン・フェスティヴァル 大石太郎
第4章 アイルランド系アメリカ人にとってのセント・パトリックス・デイ・パレード 根田克彦
第5章 シカゴの移民博物館―移民と移民街の記憶― 矢ケ﨑典隆・髙橋昂輝
第6章 デンマーク系アメリカ移民博物館と移民文化の再創造活動 山根拓
第7章 グレートプレーンズのロシア系ドイツ人と文化の継承 矢ケ﨑典隆
第8章 アメリカ西部のバスク人とアイダホ州ボイジーのバスク博物館 石井久生
第9章 ロサンゼルスにおけるドイツ系住民と伝統文化 加賀美雅弘
第10章 サンフランシスコのチャイナタウン―アメリカ華人の博物館として― 山下清海
第11章 多様なラテンアメリカ系移民とヒスパニック/ラティーノ博物館 浦部浩之