内容紹介
1555年の「帝国執行令」を中心に,15~17世紀の神聖ローマ帝国の国制構造を分析する。世界史の教科書や概説書などでは,神聖ローマ帝国は有名無実化した組織体と評価されてきたが,実際には,皇帝とともに帝国議会,帝国裁判所,帝国クライスなどの帝国諸機関により,近代的な政治秩序とは異なる政治秩序を維持していた。本書は,15世紀以降の新たな神聖ローマ帝国像をわが国で初めて本格的に叙述し,神聖ローマ帝国史研究及び近世ドイツ史研究に一石を投じた。
外部リンク
〔出版社〕北海道大学出版会の紹介ページ