2022.04.28

続縄文文化の資源利用

著者名:
高瀬 克範(著)
文学院・文学研究院教員:
高瀬 克範 たかせ かつのり 教員ページ

内容紹介

紀元前4世紀から紀元後6世紀まで、北海道島では稲作も古墳もみられない続縄文文化が分布していました。それは、縄文文化、弥生文化、古墳文化とどのような関係にあるのでしょうか。アイヌ文化につながる北海道島の長期的な歴史のなかで、どのような意味をもっているのでしょうか。こうした問題を資源利用の観点から解明したのが本書です。

著者からのコメント

人類による資源利用の長期的歴史の解明は私の研究テーマのひとつですが、本書で続縄文文化だけに焦点をしぼったのは私が学部生のときから取り組んでいた思い入れの強い時期だからです。世界遺産にもなった北日本の縄文文化の特徴を浮き彫りにするうえでも、関心が高まりつつあるアイヌ文化の成り立ちを解明するうえでも、続縄文文化は欠かすことのできないワンピースなのです。

ISBN: 9784642093637
発行日: 2022.04.28
体裁: B5判・240ページ
定価: 本体価格9,500円+税
出版社: 吉川弘文館
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

  • 第I部 道具からみた資源利用
    第1章 恵山文化における魚形石器の機能・用途
    第2章 続縄文文化前期における磨製石斧の機能・用途
    第3章 続縄文文化における有茎スクレイパーの機能・用途論的研究
    第4章 続縄文文化における剥片石器の利用法
  • 第II部 資源利用の特徴
    第5章 続縄文文化の資源・土地利用
    第6章 弥生文化の北の隣人
    第7章 レプリカ法による縄文晩期から弥生・続縄文期の土器圧痕の検討
  • 第III部 日本列島北部のなかの続縄文
    第8章 「変動期東北北部」の歴史世界
    第9章 北上川流域における続縄文系石器の使用痕分析
    第10章 続縄文文化と縄文文化
    第11章 北海道島における海洋資源の長期的利用