内容紹介
平成24(2012)年4月に、「学芸員資格取得に関する単位及び試験科目」が改正され、9科目19単位の現行の科目構成となりました。それに伴い、経営に関する内容が「博物館経営論」として独立しました。その3年前から、改正内容が公表されていましたので、この印刷教材(テキスト)では新科目「博物館経営論」のガイドラインにできるだけ忠実に、15回分の授業内容を構成しました。
著者からのコメント
新科目「博物館経営論」のガイドラインでは、三つの柱が掲げられています。(1)「博物館の経営基盤」では、経営資源や博物館に係わる制度を扱います。(2)「博物館の経営」では、使命と評価、行動規範や危機管理、広報やマーケティングなど現場の経営に即した内容です。(3)「博物館における連携」では、他館や他機関との連携だけでなく、市民参画や地域社会と博物館との関係も扱います。(1)はある意味、自明な内容ですが、(2)や(3)はこれまであまり深く検討されてきませんでした。しかし、このテキストが発行されたころから、博物館のガバナンスや存在意義を考える上で重要な内容であると感じていました。