2020.07.26

動的語用論の構築へ向けて 

著者名:
田中廣明、秦かおり、吉田悦子、山口征孝(編)、加藤重広(分担執筆)
文学研究院教員:
加藤 重広 かとう しげひろ 教員ページ

内容紹介

田中廣明先生を中心とする気鋭の編者四名による、動的語用論研究の論文集(全三巻)のうちの第2巻です。かなり多様な研究トピックにかかわる語用論的論考が集まっています。構文語用論はなかなか将来性を感じる枠組みですし、グライスの枠組み再考も魅力的です。実験的手法も、これからの語用論で発展が見込まれる分野でしょう。

著者からのコメント

加藤重広「心理的文脈と前提に関する動的語用論的研究」は、文脈論としてトリに置かれるという厚遇を受けていますが、もしかすると、どん尻に追いやられているのかもしれません。概念的にはちょうど関連性理論の効率主義的な運用処理観の対極を行く見方を提案しています。いわく、「人間は無駄にいろいろと考える生き物である」というところ。

ISBN: 9784758913768
発行日: 2020.07.26
体裁: A5判・292ページ
定価: 本体価格3,800円+税
出版社: 開拓社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

第I部 歴史語用論・文法化
第1章 過去分詞givenに見る談話的用法への変遷について
第2章 Having said that構文と談話機能
第3章 19世紀前半のドイツの会話における「親密」「疎遠」「敬意」
第4章 「なので」が接続詞化するまで

第II部 言語獲得・実験心理学
第5章 話し手の知的信頼度の理解
第6章 身体表現活動セッションでの指導者と子どもたちとのインタラクションとその変遷
第7章 方向指示と空間参照枠

第III部 談話分析・相互行為言語学
第8章 アイデンティティ・ワークとスタンスの多層性
第9章 発話頭の「ハ」成立の動機付け

第IV部 理論と実証
第10章 グライスの枠組みの動的な運用方法と失言が不適切な理由
第11章 構文語用論Constructional Pragmaticsの可能性

第V部 文脈
第12章 心理的文脈と前提に関する動的語用論的研究(加藤重広)