2014.02.05

コンピュータ理論の起源〈第巻〉

チューリング
著者名:
伊藤 和行(編)、佐野 勝彦、杉本 舞(訳・解説)
文学院・文学研究院教員:
佐野 勝彦 さの かつひこ 教員ページ

内容紹介

計算機科学、数学、人工知能、哲学に大きな影響を与えたアラン・チューリングの四つの著作「計算可能な数について」「ロンドン数学会での講演」「知能機械」「計算機械と知能」の日本語訳と解説を収めています。四つの著作とその解説を通して読むことで、アラン・チューリングが知能を示す機械について、どのような先見の明をもっていたのか、が浮かび上がってきます。

著者からのコメント

私が翻訳を担当した論文「計算可能な数について」は、現代のコンピュータの理論的原型とみなせる数学モデル(=チューリング機械)が提案された論文として有名です。粗削りな部分はありますが、計算作業者の抽象化・理想化としてチューリング機械を考える、という発想が明晰に述べられています。教科書的には、チューリング機械は自然数上の関数の計算モデルとみなされることが多いのですが、論文「計算可能な数について」ではチューリング機械が、円周率のような実数の計算モデルとして提案されていて、驚いたのをよく覚えています。

ISBN: 9784764904545
発行日: 2014.02.05
体裁: A5判・256ページ
定価: 本体価格4,200円+税
出版社: 近代科学社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

序章 チューリングの人生と業績
第I部「計算可能な数について,その決定問題への応用」
第II部「1947年2月20日におけるロンドン数学会での講演」
第III部「知能機械」
第IV部「計算機械と知能」