内容紹介
言語は世界を<意味>として捉える認知の営みを可能にする記号の体系である。言語が道具であるならば、そこには製作者としての人間の様々な能力が反映されているだろうし、使用者としての人間がそれを用いてどのように世界を捉えてきたかが刻印されているはずである。然すれば、この道具について知ることは人間について知ることでもある。本書は、このような言語観に立つ認知言語学の基本的な考え方を紹介する入門書である。
著者からのコメント
入門書を書く者は、おそらく、かつての自分を思い浮かべて、「こんな本で勉強したかったな」と思えるような本を目指すのではないでしょうか。この本でそれが成功したかどうかはさておき、日本語はおろか、英語で書かれた入門書もまだなかった25年ほど前、認知言語学の原典と格闘していた学生の頃の自分も読者の一人として想定し、本書を執筆しました。ことばに関心がある者、英語好きの人に読んでもらい、ことばに対してさらに「敏感」になってもらえれば幸いです。
外部リンク
〔出版社〕ひつじ書房の紹介ページ(詳細目次あり)