内容紹介
明石書店の「エリア・スタディーズ」のシリーズは、基本的に国ごとの入門書であるが、本書ではロシアの中の極東とシベリアに徹底的にフォーカスし、敢えて辺境からロシアという国の本質を読み解くということを試みている。シベリア・極東の地理と自然、歴史、民族と文化、現代の諸問題、ロシア東部を構成する諸地域を論じた70章から構成されている。
著者からのコメント
明石書店の「エリア・スタディーズ」のシリーズは、基本的に、国別の入門書となっています。本書のように、国の中の一部の地域だけを徹底して掘り下げた例は、まだ多くないはずです。ロシア極東・シベリアは、地理的にこそ広大ですが、今日この辺境地帯には全ロシア国民の2割ほどが住んでいるにすぎません。それでも、本書があえてロシアの東部に徹底的にフォーカスしたのには、もちろん理由があります。それは、ロシアをロシアたらしめているのはシベリアであり、さらにその延長上にある極東であるとの思いからです。言い換えれば、シベリア・極東は、ロシアのすべてではありませんが、それがなかったら、ロシアはまったく違う国になっていたのではないかと思われるのです。ぜひ、本書を手に取って、ロシアという大いなる謎を、あえてシベリア・極東という辺境から読み解いていただければと思います。
外部リンク
〔出版社〕明石書店の紹介ページ
〔じんぶん堂〕「ロシアという大いなる謎をシベリア・極東から読み解く」
〔北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターYou tube〕
服部倫卓「なぜ今、ロシア極東・シベリアを問うのか?」