〈特集図書展示No.16〉夏本番!フィールドワーク特集

書香の森・特集展示の更新を行いました。今回は、文学研究院教員が執筆したフィールドワークに関係する書籍を集めました。

展示図書1冊の追加と、教員コメントを掲載しました(2019.08.21)。

  • 展示期間: 2019年8月13日(火)〜2019年10月11日(金)

展示図書リスト

  • エスノグラフィー入門
    “現場”を質的研究する
    小田 博志 著 春秋社 2010年
    〈教員コメント〉フィールドワークとは現場に身を置くことから始まります。現場での経験から言葉を紡いでいく作業を、私たち文化人類学者は続けてきました。その手づくりの方法論、エスノグラフィーを本書では解説しています。
  • 新版 質的研究入門
    “人間の科学”のための方法論
    ウヴェ・フリック 著、小田 博志 監訳 春秋社 2011年
    〈教員コメント〉フィールド(現場)は千差万別で、変化の中にあり、容易に数字に置き換えることができません。本書は、フィールドとそこで生きる人々、起こる出来事の個性を、言葉や映像で表現する「質的研究」の概説書です。
  • 開発と生活戦略の民族誌
    ソロモン諸島アノケロ村の自然・移住・紛争
    宮内 泰介 著 新曜社 2011年
    〈教員コメント〉ソロモン諸島という、いろいろな意味で私たちの社会とは違う社会について、どうすればより理解が深まるのか、どうすれば「問題」をつかまえることができるのか、そのフィールドワークの試行錯誤も描いた本です。
  • 自分で調べる技術
    市民のための調査入門
    宮内 泰介 著 岩波書店 2004年
    〈教員コメント〉フィールドワークのしかた、文献調査の方法、そしてデータの整理のしかた、分析の方法について解説し、誰もが調査できる社会を目指した本です。インタビューのしかた、メモのしかたなども懇切丁寧に解説。

  • フィールドノート 古今東西
    100万人のフィールドワーカーシリーズ
    梶丸 岳/丹羽 朋子/椎野 若菜 編、山口 未花子 分担執筆 古今書院 2016年
    〈山口先生執筆章〉カスカの古老と絵を描く人類学者:北米先住⺠の狩猟実践や動物認識調査におけるフィールドノートの役割
    〈教員コメント〉さまざまなフィールドノートとその「生」の記録を多数掲載。文理横断多分野の達人に学ぶフィールドノートの書き方・描き方・活用法。
  • 東南アジア地域研究入門 
    1 環境
    井上 真 編、笹岡 正俊 分担執筆 慶応義塾大学出版会 2017年
    〈笹岡先生執筆章〉「隠れた物語」を掘り起こすポリティカルエコロジーの視角
    〈教員コメント〉「環境」という切り口で東南アジア地域を対象にフィールド研究を行う場合に重要になってくる視点や概念を広く解説し、将来の研究課題を展望した地域研究の入門書です。
  • 食と農のフィールドワーク入門
    荒木 一視/林 紀代美 編、林 琢也 分担執筆 昭和堂 2019年
    〈林先生執筆章〉観光農業に焦点を当ててみよう
    〈教員コメント〉本書は、食と農に関わる調査を行う際のポイントを具体的なエピソードや調査時の工夫・体験をまじえて簡潔にまとめています。この本を読み、フィールドに出かけてみませんか。
  • 地域調査ことはじめ
    あるく・みる・かく
    梶田真、仁平尊明、加藤政洋編 ナカニシヤ出版 2007年
    〈教員コメント〉私が学生の頃に先生から、「研究は発表しなければ終わらない」と聞きました。それがずっと心に残っていて、この本では地域調査だけでなく論文作成の方法までを解説しました。(仁平)