2017.12.20

中国飛翔文学誌

空を飛びたかった綺態な人たちにまつわる十五の夜噺
著者名:
武田雅哉(著)
文学院・文学研究院教員:
武田 雅哉(名誉教授) たけだ まさや

内容紹介

中国人は、空を飛ぶことにどれほどの関心を持っていたのでしょう? 神話伝説時代から、漢魏六朝の古譚、唐宋の伝奇、明清の小説戯曲、清朝末期の新聞雑誌、二〇世紀中葉の中国でささやかれた都市伝説まで。仙人、凧、パラシュート、飛車、気球、飛行船、UFOと、空を飛ぶこと・飛ぶものに思いを馳せた中国人の言動のあれこれをご紹介しましょう。虚実ないまぜになった奇譚によって綴られる中国飛翔文学誌。図版多数収録。

著者からのコメント

中国文学を専攻してしまったものの、「中国文学の研究」なるものがまったく退屈でありましたので、「なにか面白きものは、ないものかのお?」と、紙くずの山を漁って拾い出したものが、たまりたまって、こんな本になりました。〈著書〉ではなく、信用できない〈アンソロジー〉として手に取ってください。なにごとも〈端っこ・隅っこ〉を愛し、〈夜更かし〉を愛するかたたちとともに、陽光のもとではなく、月光のもとでの読書を楽しみたいと存じます。

ISBN: 9784409510766
発行日: 2017.12.20
体裁: A5・568ページ
定価: 本体価格6,200円+税
出版社: 人文書院
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

はじめに——空飛ぶ中国人
第一夜  仙人とは飛ぶ人なり
第二夜  よりよく落ちるための想像力
第三夜  鳥に乗りたかった人びと
第四夜  凧よあがれ風に乗れ
第五夜  天翔る〈飛車〉
第六夜  進化する〈飛車〉
第七夜  八月の槎に乗って
第八夜  月世界への旅
第九夜  空にあいた穴のむこう
第十夜  霧のなかの飛翔者
第十一夜 気球跳梁の時代
第十二夜 船もおだてりゃ空を飛ぶ
第十三夜 翔んでる大清帝国
第十四夜 なにかが空を飛んでいる
第十五夜 飛翔計画続行中