2017.03.10

どうすれば環境保全はうまくいくのか

現場からの「順応的ガバナンス」の進め方
著者名:
宮内泰介(編著)、大沼進(分担執筆)
文学院・文学研究院教員:
大沼 進 おおぬま すすむ 教員ページ
宮内 泰介 みやうち たいすけ 教員ページ

内容紹介

環境保全の政策や活動をボトムアップで持続的に進めるにはどうすればよいのか。「順応性」「プロセスデザイン」「余地」「支援」などをキーワードとしつつ、わかりやすく、かつ実践的に論じた本です。
 
第I部 合意形成の技法――社会的受容のプロセスデザインをどう描くか
 
第II部 余地の創造――価値のずらしから描く協働と共生
 
第III部 「よそ者」と支援――順応的な寄りそい型の中間支援
 
第IV部 学びと評価――プロセスの気づきと多元的な価値の掘り起こし

著者からのコメント

前作『なぜ環境保全はうまくいかないのか-現場からの「順応的ガバナンス」の可能性』(2013年、新泉社)は、多くの読者に受け入れられました。その後の研究成果を踏まえた第2弾がこの本です。
本書は、科研費による共同研究プロジェクトの成果ですが、共同研究する“効果”というものを感じたプロジェクトでした。それぞれの調査研究がひびきあい、そこから実践的で新しい議論が出てくる。それを各自が原稿にし、それをさらに相互批判しながら本にする。そんな過程でした。
全部で13章、どの章も力作ぞろいです。

ISBN: 9784787717016
発行日: 2017.03.10
体裁: B6判 343ページ
定価: 本体価格2,400円+税
出版社: 新泉社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

序章 どうすれば環境保全はうまくいくのか(宮内泰介)
第I部 合意形成の技法―社会的受容のプロセスデザインをどう描くか
 第1章 家庭ごみ減量化政策にみる市民参加と手続き的公正(大沼進)
 第2章 再生可能エネルギーの導入に伴う「被害」と「利益」の社会的制御
第II部 余地の創造―価値のずらしから描く協働と共生
 第3章 農業土木でなぜ環境保全はうまくいかないのか
 第4章 野生動物と押し合いへし合いしながら暮らしていくために
 第5章 「山や森を走ること」からの地域再生・環境ガバナンス構築の試み
第III部 「よそ者」と支援―順応的な寄りそい型の中間支援
 第6章 「獣がい」を共生と農村再生へ昇華させるプロセスづくり
 第7章 協働の支援における「寄りそい」と「目標志向」
 第8章 「よそ者」のライフステージに寄りそう地域ガバナンスに向けて
第IV部 学びと評価―プロセスの気づきと多元的な価値の掘り起こし
 第9章 自然再生の活動プロセスを社会的に評価する
 第10章 どうすれば自然に対する多様な価値を環境保全に活かせるのか
 第11章 空間の記憶から環境と社会の潜在力を育むために
終章 順応性を発揮するプロセスデザインはいかに可能か(宮内泰介)