内容紹介
20世紀フランスの思想界で「名教授」として名を馳せた哲学者ジャン・ヴァール。レヴィナス、ドゥルーズ、バタイユといった大物哲学者たちから惜しみなく称賛されたにもかかわらず、彼の思想は顧みられることがありませんでした。本書は、ヴァールのテクストを丁寧に読み解きながら、彼の思想を「哲学における革命」を志向するものとして描き出しています。
著者からのコメント
第二次世界大戦の反省から、戦後、世界中で隆盛した20世紀フランス思想。サルトルやレヴィナス、ドゥルーズ、バタイユなど、名だたる思想家が多く活躍した華やかな時代です。しかし、彼らの思想の源流に、ひとりの「名教授」の存在があることはあまり知られていません。本書は、そんな「忘れられた大物哲学者」ジャン・ヴァールの思想に迫る日本初の研究書です。
私がヴァール思想研究に踏み込んだきっかけは、それまで研究していたレヴィナス思想を理解するためでした。しかし実際に研究を始めてみると、レヴィナスとは全く異なるヴァールの思想に、当初は途方に暮れるばかりでした。なんとか博士論文を書き上げた後、20世紀フランス思想がそれまでよりもずっと濃やかに見晴らせるような気持ちになったことをよく覚えています。
読者の皆様には、本書を通してヴァールの思想を味わうと同時に、難解ながらも魅力的な20世紀フランス思想に親しんでいただければ幸いです。
外部リンク
〔出版社〕晃洋書房の紹介ページ
