内容紹介
映画はいつの時代も文学との協働によって活性化され、文学もまた映画との交流の中で変異を遂げてきました。川端康成原作などの〈文芸映画〉を中心に、アニメーション、ミステリー、スリラーなどのジャンルも含め、映画と文学の多様な相関をとらえ直す気鋭の論文集です。
著者からのコメント
2013年から3年間に亙って展開してきた、科研費「現代日本映画と日本文学との相関研究―戦後から1970年代までを中心に―」の共同研究の成果です。[I ジャンルとメディアの形成][II 協働とメディア・ミックス][III 川端康成の小説と映画─パリ国際ワークショップより]の3部から成り、12編の論文と、4編のコラムを収録しています。執筆陣は、日本文学と映画に造詣の深い第一線の研究者たちであり、また、パリ第7大学の坂井セシル教授にも特別に寄稿していただきました。さらに、北大文学研究科の助教、大学院生(博士・修士)も執筆協力しています。本書から、映画と文学とを繋ぐ太い絆のあり方を学び、改めて作品を見(読み)直してみてください。