内容紹介
〈日本の政党政治は、なぜ戦前において短期間で崩壊し、戦後においてやはり短期間で復活したのか?〉 この問題は、今日、多くの試練に直面しているわが国の政党にとってきわめて重要な意味をもつ。本書は戦前の二大政党制の象徴であった立憲民政党の全体史を考察することで、同党が消滅に至った要因を明らかにし、今日の日本の政党政治への歴史的教訓を提示する。同時に、民政党政治家の自己改革の試みを検討することで、戦前の二大政党制の崩壊過程の中に戦後の一九五五年体制の起源をみる。
危機の時代における民政党政治家の政治思想・動向を通じて、これまで描かれることのなかった民政党の全体史が明らかにされる。
(北海道大学大学院文学研究科研究叢書 24 )