内容紹介
イスラーム教徒(ムスリム)の急進撃に対して、ビザンツ帝国はシリア北部の山麓地域を防衛ラインとして、ムスリム軍のアナトリア侵攻を阻止した。そしてこの山麓地域一帯とそれに囲まれた平野部は、イスラームとキリスト教がせめぎ合う境界域(スグール)として歴史上重要な役割を担うことになる。そこには異教徒の領域への聖戦(ジハード)を推進するための都市が建設されたが、それらの中心的な役割を果たしたのがタルスースである。異教徒の領域と接する「ジハードの町」において、ムスリムが形成した社会の特徴を分析し、そこで活動した人々のアイデンティティーやイデオロギーを解明する。
外部リンク
〔出版社〕刀水書房の紹介ページ