2023/11/1

『堤中納言物語』滴注

新典社注釈叢書28
著者名:
後藤康文 岡田貴憲 注釈
文学院・文学研究院教員:
後藤 康文(名誉教授) ごとう やすふみ

内容紹介

『虫めづる姫君』で有名な現存唯一の短篇物語集『堤中納言物語』は、数多くの注釈書に恵まれた作品です。しかし、この作品の劣悪な伝存状況が災いして、そのどれもがはなはだ不十分な成果しか上げることができず、ここ30年余りは注釈作業の空白期間となっていました。本書は、そのような停滞状況を打破すべく、従来にない果敢な本文改訂案と斬新な読解案を縦横に提示した、この作品の画期的注釈書です。

著者からのコメント

ライフワークの一つである『堤中納言物語』の研究に関していえば、かつて論文選集たる『堤中納言物語の真相』(2017、武蔵野書院)をまとめましたが、今回教え子との共著でこの作品の注釈書を編むことが叶い、退職寸前で何とか区切りをつけることができました。

ISBN: 9784787915283
発行日: 2023/11/1
体裁: A5判 236頁
定価: 本体価格7,600円+税 
出版社: 新典社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

『花桜折る中将』
『このついで』
『虫めづる姫君』
『ほどほどの懸想』
『逢坂越えぬ権中納言』
『貝あはせ』
『思はぬ方にとまりする少将』
『はなだの女御』
『はいずみ』
『よしなしごと』
「冬ごもる」(断簡)