内容紹介
わが国のミュージアム評価で一番の課題は、新たな来館者調査を行わず、既存のデータを使って「効率性や経済性」に関する定量的指標で評価を進めていることです。この現状を改善し、ミュージアムの「公共性や文化的価値」にも着目した評価を実施するためには、評価学や経済学の調査手法をミュージアム評価に活用することが有効です。本書ではその試行と振り返り、マネジメント・サイクルと財政について論じています。
著者からのコメント
この本で、いちばん実現したかったことが第6章のディスカッションでした。大学の研究では、学術的に正しい提言を最終的に行い、研究が一段落することが多いと思います。ここでは第3章・第4章で紹介した大規模な調査に基づく評価結果報告書が、当該ミュージアムの現場においてどのように活用され、どんな課題があるのかを関係者5名でディスカッション(対面)しました。
私としてたいへん興味深かったのは、学芸員にとって来館者に向けた展示やプログラムを企画・制作するプロセスで、コミュニケーションの道具や場として評価が使われていること。さらに、評価は設置者である自治体や指定管理者とミュージアムのマネジメントスタッフとの信頼関係構築にも役立っていることが語られていたことでした。
外部リンク
- 〔出版社〕水曜社の紹介ページ
- エ・バリュー社紹介ページ
