2026.07.23

ミュージアム評価の再設計

成果・外部便益・財政を結ぶ
著者名:
佐々木 亨 (編著)
文学院・文学研究院教員:
佐々木 亨(名誉教授) ささき とおる

内容紹介

わが国のミュージアム評価で一番の課題は、新たな来館者調査を行わず、既存のデータを使って「効率性や経済性」に関する定量的指標で評価を進めていることです。この現状を改善し、ミュージアムの「公共性や文化的価値」にも着目した評価を実施するためには、評価学や経済学の調査手法をミュージアム評価に活用することが有効です。本書ではその試行と振り返り、マネジメント・サイクルと財政について論じています。

著者からのコメント

この本で、いちばん実現したかったことが第6章のディスカッションでした。大学の研究では、学術的に正しい提言を最終的に行い、研究が一段落することが多いと思います。ここでは第3章・第4章で紹介した大規模な調査に基づく評価結果報告書が、当該ミュージアムの現場においてどのように活用され、どんな課題があるのかを関係者5名でディスカッション(対面)しました。

私としてたいへん興味深かったのは、学芸員にとって来館者に向けた展示やプログラムを企画・制作するプロセスで、コミュニケーションの道具や場として評価が使われていること。さらに、評価は設置者である自治体や指定管理者とミュージアムのマネジメントスタッフとの信頼関係構築にも役立っていることが語られていたことでした。

ISBN: 9784880656052
発行日: 2026.07.23
体裁: A5並製・236ページ
定価: 本体価格2,700円+税
出版社: 水曜社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

第1章 日本における博物館評価の研究・実践の歴史と現在地(佐々木 亨)
第2章 事業のマネジメント・サイクルと評価(林 勇貴)
第3章 ロジックモデルを活用したミュージアムの評価(源 由理子・佐々木 亨)
第4章 仮想評価法によるミュージアムの評価(林 勇貴)
第5章 ミュージアムの財政と評価(後藤 和子)
第6章 ミュージアム現場における調査報告書の活用と課題(佐久間 大輔・坂本 昇・里口 保文・関谷 泰弘・佐々木 亨)