内容紹介
安倍派と蜜月の統一教会、
悲願の改憲をめざす日本会議、
自民党とともに政権を握る公明党=創価学会。
なぜ蜜月関係は続くのか。
「政教分離」はお題目に過ぎないのか。
この国の何がゆがめられてきたのか
選挙協力、憲法改正、夫婦別姓議論……
草の根的な活動から始まった“3大団体”はいかに政界に近づき、“組織票”を駆使して社会を動かし、日本の姿をゆがめてきたのか。
著者からのコメント
戦後の日本において信教の自由と政教分離は不可分の関係にありながら、現実の政治過程や教団の活動において必ずしも憲法で保障された人権の擁護や公益が実現されてはきませんでした。本書では、そのことを憲法や法社会学的な抽象度の高い議論からではなく、個別具体的な事例から読み解きます。政党や政策集団と教団宗教が、互いの利益とサバイバルのために市民の人権や国益をないがしろにするような癒着にはメスを入れなければなりません。政治と宗教は、思想と施策の両面において緊張感をもって対峙するような関係にあるべきではないかというのが、私の提言です。
本書では、政治に直接・間接的に参画することで教勢拡大をはかったり、政治の力で特定の思想を国民に教化しようとしたり、自教団を世論の批判から守るために政治的力を利用したりする教団宗教を政治宗教と呼び、統一教会・日本会議・創価学会の事例を扱っています。もとより、この三つの団体は宗教・思想団体として異なる位相にありますが、現代日本の政治に影響力を行使する重要な教団です。宗教団体のあり方を通して戦後日本の現代史を俯瞰しようという試みの書籍ですが、みなさまからの率直な感想などいただければ幸いです。
外部リンク
〔出版社〕朝日新聞出版の紹介ページ