プロフィール
- 研究内容
ロシアの経済構造・循環について統計・実証分析を行い、経済制度・政策について現状・比較分析を行う。
- 研究分野
- スラブ・ユーラシア経済、比較経済体制論、北極域研究
- キーワード
- ロシア、経済、統計、財政、石油
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人文学専攻/スラブ・ユーラシア学講座/スラブ・ユーラシア学研究室
- 連絡先
研究室: スラブ・ユーラシア研究センター525
TEL: 011-706-3797
FAX: 011-706-4952
Email: shin*slav.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
Lab.letters

エネルギー大国ロシアはいま
経済事情を統計データで分析
ソ連崩壊後30年近く過ぎた今、ロシア極東はアジア・太平洋地域に対する重要なエネルギー供給源として存在感を増してきました。ロシアの石油とガスは生産量・輸出量いずれも世界第1位から第3位。編著『石油・ガスとロシア経済』(2008年・北海道大学出版会)では、石油・ガスに依存するロシア経済を10人の執筆者とともに多様な角度から分析しました。その中でも私が専門とする研究手法は、統計分析です。モスクワにあるロシア統計局が発表する公式統計データをもとに、石油・ガスと経済成長の関連性を明らかにしています。現在は、ロシアの北極域における石油・ガスの生産やそのロシア経済への貢献に関する研究も行っています。
広い視座から対象地域を知る
中国、インドとの比較研究も
ロシア経済を統計データで解析、と聞くと専門特化した経済学的なアプローチを思い描く人がいるかもしれませんが、私たちスラブ社会文化論講座が基盤とするのは、より有機的な「地域研究」です。週に一度の講座全体ゼミでは政治や歴史など他分野の研究者と卓を囲む機会もあり、広い視野を持ったロシア経済研究が可能になります。各地域に精通した教員たちや、得難い蔵書資料も充実しています。2008年からは新学術領域研究「ユーラシア地域大国の比較研究」がスタート。世界を理解するうえで新たな視座を育む、非常に意欲的なプロジェクトを行いました。
(聞き手・構成 佐藤優子)
メッセージ
スラブ・ユーラシア研究センターには、ロシア経済研究にとって日本でもっとも充実した文献が揃っています。また、スタッフには、経済学だけでなく、経済学に密接に関連する分野の研究者が数多くいて、学際的な研究・教育体制が整っています。こうした体制は、日ロ経済関係を含むロシアの対外経済関係やエネルギー問題を研究するには欠かせないものです。ロシア全体の経済研究だけでなく、シベリア,極東,北極域の経済研究においても、スラブ・ユーラシア研究センターは世界の研究をリードしています。こうした分野の研究者・専門家になるうえで、本講座は間違いなく日本でベストの大学院だと言えます。
さらに、外国人研究者との交流が密であり、英語やロシア語による国際会議やセミナーが日常的に開かれることも、スラブ・ユーラシア研究センターの特徴の1つです。大学院の段階から、世界トップ水準の研究に触れることができます。ここに来て、世界に通用する研究者・専門家を目指してみませんか。
研究活動
略歴
1981年: 東京大学教養学部教養学科卒業、1986年: 一橋大学大学院経済学研究科単位取得退学、1986年~1997年: 北海道大学スラブ研究センター助教授、1997年~: 同教授
主要業績
- 『北極の人間と社会:持続的発展の可能性』田畑伸一郎・後藤正憲編著(北大出版会,2020年)
- 『ユーラシア地域大国の持続的経済発展』上垣彰・田畑伸一郎編著(ミネルヴァ書房,2013年)
所属学会
- 比較経済体制学会
- ロシア・東欧学会
- American Association for the Advancement of the Slavic Studies
- European Association for Comparative Economic Studies
教育活動
授業担当(文学院)
- スラブ・ユーラシア総合研究特殊講義
- スラブ・ユーラシア総合研究特別演習
- スラブ・ユーラシア社会研究特別演習
おすすめの本
- 『石油・ガスとロシア経済』田畑伸一郎編著(北大出版会,2008年)
石油・ガスに依存するロシアの経済成長を11人の専門家により多面的に分析。