小倉 真紀子

プロフィール

小倉 真紀子 准教授 / OGURA Makiko
研究内容

主に奈良時代から平安時代にかけて、日本が律令制と呼ばれる政治体制を取っていた頃の土地制度と財政について研究しています。また、古典籍の調査・研究にも関心を持っています。

研究分野
日本古代史、土地制度・財政史
キーワード
日本古代、律令制、土地、財政
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/歴史学分野/日本史学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/歴史学講座/日本史学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/歴史学・人類学コース/日本史学研究室
連絡先

研究室: 306
Email: m-ogura*let.hokudai.ac.jp 
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Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
日本史学研究室小倉 真紀子 准教授

世紀を超えて続く人の営み
「財を生む」土地に生きる

学生のころ、古代史のゼミで初めて担当した記事に「田租(でんそ)」という地税に関する記述があったことから、土地を対象とした研究に関心を持つようになりました。現代人の感覚で古代の事象をとらえる危険性はよく指摘されるところですが、この土地制度や財政に関しては現代人も古代人も〈土地に生きる〉営みを続けてきたという点で一致をみます。現代の私たちにとって比較的近い目線で考えられる題材なのではないかと考えています。「財を生む道具である土地が古代の国家財政の中でどのように位置づけられていたか」を目下の研究課題として考究しています。

本学附属図書館所蔵の版本『令義解』・寛政12(1800)年刊。「東京帝国大学旧蔵南葵文庫本である点が興味深い」と小倉先生。
2010年の秋に訪れた奈良の元興寺。奈良国立博物館で開催される「正倉院展」の見学を含め、毎年の奈良訪問は欠かせない。(写真はどちらも小倉先生撮影)

一点でも多くの史料に触れ
プロの勘を養う鍛錬を

歴史研究の出発点は史料にあります。日本史を学ぶ学生の皆さんはぜひ、在学中に一点でも多くの史料に接して頭の中の「引き出し」を増やしてください。文献から得られるような「知識」は後からでも付けることができますが、自分自身がその史料から何を読み取るかを意識的に自問するクセは、若いときから身に付けてほしいもの。それを続けていくことで、次の史料を読むときも研究のプロとしての「勘」が働くようになってくれます。本学の日本史学研究室は教員同士の交流が盛んで、親しみやすい雰囲気に包まれています。ほどよい少人数体制なので教員と学生の距離も近く、きめ細やかな目配りで皆さんの成長を応援できたらと思っています。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

歴史の研究は史料から―小・中・高等学校で日本の歴史を学んだ皆さんが教科書で一度は見たことのある、六国史や律令格式、奈良時代の戸籍・計帳、栄華を誇る藤原道長の和歌を書き留めた貴族の日記などの著名な文献の中にも、未知の事柄はまだ多く残されています。また、現在の私達が動かし難い史実だと思い込んでいる事柄の中にも、よく調べてみると、確かな根拠があるわけではなく後の時代の人々が思い描いた推測に過ぎないものもあります。

過去の歴史を振り返りながらそのような問題を見つけ、先人の残した史料をつぶさに検証し、わかったことを一つ一つ積み上げた上で、今の私達が持っている歴史認識を、あるいは追認し、あるいは修正する。それが、私達が日々行っている研究の基本的な道筋です。関係する文書などがその1点しか残されておらず、今まで数多くの研究者が一様に内容不明としてきた史料にも、日本古代史の研究では時として遭遇します。そのような史料を読み解くことは決して容易ではありませんが、それを自分の力で解き明かした時の喜びは格別です。皆さんも史料を紐解き、過去に生きた人々の息吹を一緒に感じてみませんか。

研究活動

略歴

1997年東京大学文学部卒業。以後2000年まで日本経済新聞社勤務。2002年東京大学大学院修士課程修了。2007年同大学大学院博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員、東京大学史料編纂所特任研究員を経て2011年より現職。

主要業績

  • 「古代地子制に関する一考察」(『日本歴史』616 1999年9月)
  • 「倉庫令「割取交易物直条」の復元について ― 地子制研究の視点からの再検討 ― 」(『続日本紀研究』330 2001年2月)
  • 「紅葉山文庫本『令義解』と『春秋経伝集解』」(『続日本紀研究』338 2002年6月)
  • 「公廨稲運用の構造 ― 「越前国雑物収納帳」を素材として ― 」(『日本史研究』506 2004年10月)
  • 「御野国戸籍伝来の背景」(西洋子・石上英一編『正倉院文書論集』所収 青史出版 2005年6月)
  • 「近世禁裏における六国史の書写とその伝来」(田島公編『禁裏・公家文庫研究 第三輯』所収 思文閣出版 2009年3月)
  • 〈解題・翻刻〉「『記録目録』(国立歴史民俗博物館所蔵高松宮家伝来禁裏本)」(吉岡眞之・小川剛生編『禁裏本と古典学』所収 塙書房 2009年3月)
  • 「大宝賊盗律謀反条・謀叛条の復元をめぐって」(『日本歴史』783 2013年8月)

所属学会

  • 日本歴史学会
  • 史学会
  • 続日本紀研究会
  • 日本史研究会
  • 北大史学会
  • 北海道歴史研究者協議会
  • 木簡学会

教育活動

授業担当(文学部)

  • 日本史学演習
  • 日本史学

授業担当(文学院)

  • 日本古代史特別演習
  • 日本史学特殊講義
  • 博士論文指導特殊演習

授業担当(全学教育)

  • 歴史の視座

おすすめの本

  • 『鳥の物語』中勘助(岩波文庫)
    和漢洋の古典に通じた作者の深い素養に感銘を受けると共に、ファンタスティックな美しさにも溢れた1冊。