研究と社会貢献教員一覧

細田 典明

細田 典明 教授 / HOSODA Noriaki

所属専攻・所属講座
思想文化学専攻 宗教学インド哲学講座
研究分野
古代インド思想史
研究内容
古ウパニシャッドと原始仏教を中心にして両者の成立・展開を考究し、古代インド思想史の構造を解明する。
WEB site
キーワード
古代インド思想、ウパニシャッド、原始仏教、阿含
連絡先
研究室: 602
TEL: 011-706-4036
E-mail: atman*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)
FAX: 011-706-4036

Lab.Letters 研究室からのメッセージ

能からポップカルチャーまで、
現代に生きる「インド哲学」

 人の数だけ思想があり民族の数だけ言語があるこの地上で、インドの聖典ウパニシャッドと原始仏教は、歴史の風化を免れたいわば"思想史の源泉"。数千年の時を経てもなお21世紀の我々に影響を及ぼす力があり、その一端に触れることで技術の進歩目覚ましい現代において、理性や希望だけではくくりきれない生き方のヒントを見出せるのではないかと考えています。
 インド思想は仏教を通じて、およそ千五百年前から我が国に受容され、日本文化を育む大きな要因となってきました。古くは、雅楽・能・歌舞伎をはじめ、文学や芸術作品にインドの影響を見ることが出来ます。近代以降も多くの作家がインドを題材とした創作を行い、現代のポップカルチャーに及んでいます。インド哲学が現代に生きる意味を一緒に考えてみませんか。

  • 写真はジャイナ教が説く「心的色彩と味・香・食感・人相」Illustrated Uttaradhyayana Sutra (ed. by Up-Pravarttaka Sri Amar Muni, Punjab, 1992) 仏教と同時期に生まれたジャイナ教の僧は禁欲・不殺生のベジタリアン。「現代の草食系男子を彷彿とさせませんか」と細田先生。
  • 細田先生が話し手となった第17回北大人文学カフェのポスター画像より(人文学カフェ開催報告はこちら

インド哲学必須の語学力と
古典の真意を検索できる応用力

 インド哲学をやる上で欠かせないサンスクリット語とパーリ語を指導できる国内の大学は十校もなく、道内は北海道大学の一校のみ。学生にはこうした必須言語と平行して、資料の正確な解読を指導しています。現代は検索機能が高度に進んでいますが、研究者たるもの「意味がわかる」レベルは卒業し、その単語が使われた時代背景や前後の文脈を考慮した上で適切な意味をくみとる応用力が必要です。現代と古典では単語の意味が同じとは限らず、むしろ両者の違いを認識したときに初めて、その先に新しい共通項という深遠な発見が皆さんを待っているのです。
(聞き手・構成 佐藤優子)

<メッセージ>
 文学部で担当している「インド哲学史概説」では、古代インド思想について、はじめにバラモン教の聖典であるヴェーダの中から哲学的詩篇を紹介し、ウパニシャッドの哲学へと発展していく過程を、原典の翻訳によって読解しています。次に、バラモン教に対抗した沙門(しゃもん)と呼ばれる宗教者の思想を紹介し、その中でゴータマ・ブッダを開祖とする仏教がどのように独自の思想を打ち立てていったのかを考察します。
 日本人は仏教を通じてインドの思想を受容してきましたが、インドの言葉に由来する日本語など、インド思想が日本の文化に深く浸透していることを紹介しています。現在でも、文学・音楽・映画などの中に見られるインド思想の影響をDVDやCDの鑑賞によって理解し、インド哲学や仏教の手引きとしています。
 古代の思想に関心のある人、ウパニシャッドや原始仏典を読んでみたい人、思想の源流を訪ねてみませんか?

研究活動

略歴
北海道大学文学部卒、同大学院文学研究科修了、北海道大学文学部助手、同助教授を経て現職。
主要業績
1.「古代インドにおける心の概念-hṛd-, hṛdaya-をめぐって-」『印度哲学仏教学』2, 1987.
2.「古ウパニシャッドと原始仏教-Bṛhadāraṇyakopaniṣad 3,8との関連を中心にして-」 『印度学仏教学研究』45-2, 1997.
3.「『雑阿含経』道品の考察-失われた『雑阿含経』第25巻所収「正断相応」を中心に-」 『東方学』105, 2003.
4."The simile of the leech (jalāyuka) as saṃsārin," Three mountains and seven rivers : Prof. Musashi Tachikawa's felicitation volume. Delhi:Motilal Banarsidass Publishers, 2004.
5.「『雑阿含』道品と『根本説一切有部毘奈耶薬事』」『仏教学』48, 2006.
所属学会
日本印度学仏教学会、北海道印度哲学仏教学会、Pali Text Society、パーリ学仏教文化学会、東方学会、日本宗教学会、日本仏教学会、比較思想学会、仏教思想学会
関連サイト
第17回北大人文学カフェ「インド思想にハマった!!」
北大研究者総覧
researchmap

教育活動

担当授業(大学院)
インド哲学特別演習、インド哲学特殊講義
担当授業(文学部)
インド哲学史概説、インド古典語、インド哲学演習
担当授業(全学教育)
思索と言語
おすすめの本
『バラモン教典・原始仏典』(世界の名著1)長尾雅人編(中央公論社)
インド哲学の主要な教典と原始仏典の翻訳と解説。重要なインド思想をこの一冊で知ることが出来ます。
Page top