研究と社会貢献教員一覧

千葉 惠

千葉 惠 教授 / CHIBA Kei

所属専攻・所属講座
思想文化学専攻 哲学講座
研究分野
ギリシア哲学、信の哲学
研究内容
アリストテレス哲学における論理学、弁証術、生物学、倫理学および形而上学を主に研究している。現在はパウロ「ローマ書」の意味論的分析を通じて、神学と哲学の対話を通じて信の哲学を構築している。
WEB site
キーワード
質料と形相、本質、可能態と現実活動態および完成現実態、信、共約可能性、義認
連絡先
研究室: 古河107
TEL: 011-706-2864
E-mail: k-chiba*let.hokudai.ac.jp  
(*を半角@に変えて入力ください)

Lab.Letters 研究室からのメッセージ

古代ギリシア語で綴られた
“人文学の宝”による魂の探求へ

 ヨーロッパの基礎を作った人文学とは、「魂を耕す」学問です。人間の魂は非常に堅固な構造でできており、誠実に探求し観察していけば誰もが同意に至る真理に到達することができるそのような堅固な学問であると信じています。その探求のためにも、研究で取り扱う古典テキストは原文の古典ギリシア語で読むことにしています。
 古典は歴史の審判を経て今に伝えられる、人文学における宝のような存在です。古典テキストを通じて偉大な先人につながる魂の探求に、私はたとえようのない喜びと、それを若い皆さんと分かち合わなければという非常に大きな使命を感じています。またこの30年の研究生活において、人類最高の知性であるアリストテレスの「本質」と、ローマ帝国を素手で滅ぼすほどの力を持ったパウロの「ローマ書」における「信」について独自の解釈に至ったことは幸運なことでした。

  • 古代ギリシア語を読み指導できる研究者は国内でも数えるほど。千葉先生が「使命」と感じる理由はそこにもある。写真はアリストテレスの著作『形而上学』。左が古代ギリシア語、右がラテン語で記載されている。
  • 千葉研究室の心得「アルケー」七カ条(千葉先生自筆)。締めくくりの言葉は「すべてのことに愛」。クリックすると大きく表示できます。

明晰な知性を磨き、
道徳的な訓練を積んで成長する

 知的に優れた賢人と道徳的に優れた聖人。前者は認知能力、後者は人格的能力に卓越した人物を意味しますが、この二つの能力をあわせもつジェネラリストは果たして存在しうるのでしょうか。この長年の課題に私はこう答えようと思います。大学院の学びの中で明晰な知性を磨くことがすなわち道徳的な訓練となり、2つの能力が相互に助け合いながら人として成長していくものだ、と。私自身も自らを高ぶることなく共に古典と向き合いながら己の魂を耕していこうと思います。
(聞き手・構成 佐藤優子)

<メッセージ>
 小生ギリシア語テクストに埋没してきましたが、2000年解けなかった「本質」と「信」についてそれぞれ独自の見解に到達しました。そうすると哲学と神学の重要問題が次から次に解けるそのような感覚のうちにすごしています。一緒に世界の最前線を切り開きましょう。

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研究活動

略歴
Oxford University D.Phil
主要業績
  • A Semantic Analysis of Paul's Epistle to the Romans', Annual Report of Graduate School of Letters Hokkaido University, vol.143, pp.1-97, July 2014

  • Aristotle on Essence and Defining-phrase in his Dialectic, Definition in Greek Philospohy, ed.David Charles, pp.203-251(2010 Oxford University Press)

  • Aristotle on Heuristic Inquiry and Demonstration of what it is, The Oxford Handbook of Aristotle, ed.Christopher Shields pp.171-201 (Oxford University Press 2012.6)

  • Uchimura Kanzo on Justification by Faith in His Study of Romans--A Semantic Analysis of Romans 3:19-31--, Living for Jesus and Japan-The Social and Theological Though of Uchimura Kanzo, ed. H.Shibuya and S.Chiba pp.162-197(Eerdmans 2013.10).

  • 『アリストテレスと形而上学の可能性―弁証術と自然哲学の相補的展開―』(勁草書房2002)

  • 「パウロの意味論―ピスティスの二相―」(『日本の聖書学』第8号2003)
所属学会
日本西洋古典学会、他
関連サイト
研究室
北大研究者総覧
researchmap

教育活動

担当授業(大学院)
古代中世哲学特殊講義、演習
担当授業(文学部)
哲学史、哲学、哲学演習
担当授業(全学教育)
思索と言語
(↑「今も記憶している全学教育授業とその理由」卒業生からのコメントあり)、
人文科学の基礎
おすすめの本
アリストテレス『形而上学』、『ニコマコス倫理学』
アンセルムス『Cur Deus Homo』

北海道大学附属図書館Webサイトの「不朽の名著」のコーナー
→千葉惠 先生 ご推薦の図書

北海道大学附属図書館Webサイト「本は脳を育てる」(北大教員による新入生への推薦図書)のコーナー
→千葉 惠 先生 ご推薦の図書
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