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掲載日:2018年10月25日

「プラス1ピースの読書会Vol.10」が開催されました

10月22日(月)、文学研究科「書香の森」にて第10回「プラス1ピースの読書会」が開催されました。今回取り上げたのは、川口暁弘先生(日本史学講座)の『ふたつの憲法と日本人 ―戦前・戦後の憲法観』です。

この書籍は、大学図書館所蔵ランキングリスト(2017年1月から2018年5月までの新刊図書対象)の【法律】部門で第1位を獲得しており、日本の多くの大学図書館で選書されています(関連記事はこちら)。読書会の冒頭で、歴史学者の書いた本が法律部門にランキングされた意味合いについて解説がありました。

次に、この書籍を執筆するにあたり大きな影響があった2冊の本の紹介がありました。

1冊は『日記に読む近代日本1 幕末・明治前期』(吉川弘文館・2012年)。この本の中の川口先生の文章を読んだ出版社の編集者から、執筆の依頼があったそうです。もう1冊は、川口先生の恩師である井上勲先生が執筆された『王政復古』(中公新書・1991年)。慣れ親しんだ恩師の文体からの脱却をはかり、先生ご自身の文体を確立するためにさまざまなチャレンジをされたそうです。

今回のプラス1ピースのキーワードは都内有名ホテルの「赤プリ」(赤坂プリンスホテル)。2013年、高さ140メートルのこの超高層ホテルの斬新な解体技術がニュースになりました。編集者と最初の打ち合わせをするために出版社に向かう道中で、川口先生はこの解体現場を目にし、ニュースで新館は2年後に完成することを知ります。この本も同じように2年後の完成を目指そうと決意されました。実際には、扱う時代が拡がり、内容も充実させたため出版までに5年を要したそうです。

プラス1ピースの紹介の後は、本の内容について解説がありました。大日本帝国憲法も日本国憲法もこれまで一度も改正されてこなかったのはなぜか。その理由について、日本人がこれまでどのように憲法とつき合ってきたのか、歴史学的視点から日本人の憲法観について解説がありました。戦前も戦後も議論の世界では護憲論が強すぎて改憲論が弱すぎること、しかし条文どおりに憲法を運用するわけには行かなかったことから解釈改憲に頼ったこと、その結果として憲法改正が回避されてきたことなどの解説がありました。

Q&Aの時間は、外国の憲法の例、ジェンダーの視点からみた憲法観などの質問に川口先生が対応しました。

 

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