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2011年1月11日

第8回一般公開ワークショップ開催のお知らせ(社会科学実験研究センター・GCOE「心の社会性に関する教育研究拠点」共催)

※本ワークショップは、北海道大学社会科学実験研究センターとの共催で行われます。
  

スピーカー: 守真太郎 講師(北里大学理学部物理学科)
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 発表タイトル: 情報カスケードは相転移か?
 
 日時: 2011年1月27日(木) 10:00〜12:00

場所: 北海道大学文学研究科 E204

参加者: どなたでも参加できます。事前申し込み等はありません。

内容:
 あるレストランで食事するかどうか迷ったとき、ネットの情報サイトで調べてみたこ とはありますか?
 また、その情報をどう判断しますか?例えば、15件の書き込みがあって、そのうち10件が高評価、5件が否定的な評価なら、食事しようと思いますか?書き込みが3件で、2件が好意的、1件が否定的なら、どうしますか?人は、不確実な状況下で判断を迫られたとき、他人の行動を参考にすることがよくあります。それは、十分な情報がない状況では合理的なものですが、その結果として情報カスケードと呼ばれる、ある選択肢への選択の集中という群集行動を引き起こすことが知られています。   

 では、この情報カスケードが引き起こす群集行動は、相転移なのでしょうか?我々は、人が二つの選択肢に 対し、以前の投票結果を参照しながら次々と投票するという 単純なモデルを解析し、さまざまな相転移を行うことを発見しました。
 ここで、投票者として、選択肢について情報をもち、それに基 づいて投票する「独立投票者」と、自分では情報を持たず 他人の投票を参照して投票する「コピーキャット投票者」の 2種類を考えます。まず、コピーキャット投票者が 選択肢の得票率に比例して投票確率を変えるアナログ的な場合、その比率は得票率の収束時間を劇的に変えるという相転移を起こします。しかし、二つの選択肢の間で意見が分かれることはなく、独立投票者の選択に コピーキャット投票者は従います。一方、コピーキャット投 票者が得票数の多い選択肢に必ず投票するデジタル的な場合は、その比率は、二つの選択肢のうち一方を必ず選ぶ状態と、二つの選択肢の 間に意見が分かれる状態の間での相転移を起こします。                                      

 では、人はアナログ的に投票するのでしょうか?
 それともデジタルに投票するのでしょうか?

 我々は、投票実験を行い、人の投票行動がアナログ的なのか、デジタル的なのか?また、情報カスケードが相転移なのかどうかを検証しました。結果は、過去の投票結果の参照人数が少ない場合は、アナログ的な投票。参照人数が多い場合はデジタル的な投票に変化し、結果として二つの選択肢の間での意見が割れた状態への相転移が起こるというものでした。
 
 文献:
 (1)Phase transition and information cascade in a voting model, M.Hisakado and S.Mori, J.Phys.A,Math.Theor.43(2010)315207.
 
 お問い合わせ先: 社会科学実験研究センター助教 品田
 e-mail: shinada〜lynx.let.hokudai.ac.jp(〜を@に変換してください)
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 tel: 011-706-2304

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